2015年11月18日水曜日

Weierstraß の楕円関数と楕円曲線上の点の加法

楕円曲線$C$上の加法は無限遠点を原点$O$として曲線$C$と$y$軸に平行な直線との二交点を$P$、$P'$として$P+P'=O$、また曲線$C$と適当な直線$\ell$との三交点を$A$、$B$、$C$として$A+B+C=O$で定義される。

楕円曲線上の点はWeierstrassßの$\wp$関数とその微分を用いて表わされるが、次の$\wp$関数に対する恒等式が楕円曲線上の点の加法に対応する。
\[
\begin{pmatrix}
\wp(a) & \wp'(a) & 1 \\
\wp(b) & \wp'(b) & 1 \\
\wp(c) & \wp'(c) & 1
\end{pmatrix}=0
\]
ただし$a+b+c=0$。また$A=(\wp(a),\wp'(a))$、$B=(\wp(b),\wp'(b))$、$C=(\wp(c),\wp'(c))$で$A+B+C=O$。

2015年7月27日月曜日

CentOS7 on DELL にてmaple をアクティベート

問題:maple18 を centos7 on DELL T620にインストールしパーチェスコードを入力したら"missing host id for license server"と出てユーザー登録に進めなかった。

原因:NICの名前がeth0でないこと。

解決:
  1. biosdevnameをアンインストール
  2. /etc/sysconfig/network-scripts のifcfg-em1 をifcfg-eth0に変え、DEVICE=... NAME=... の右辺をeth0 に変更する。無ければ作成。
 ついで、/opt/maple18/bin をパスに通しておけばコマンドラインから maple で起動可能。また/opt/maple18/bin/activate で認証可能。

2015年5月14日木曜日

メモ・harmonic superspace とtwistor

※あまり自信がありません。

 Twistor Theory

R. Penrose はMinkowski空間上のnull line をspinorでパラメトライズするという発想からtwistor理論を創始した。(complexified compactified) Mikowski space $\mathbb{M}$上のnull line (plane) はtwistor space $\mathbb{T}=\mathbb{C}P^3$上の点に対応し、$\mathbb{M}$上の点はそれを通るnull line (plane)全体と対応する$\mathbb{T}$内の部分空間$\mathbb{C}P^1$を定める。(このsphere $S^2\simeq \mathbb{C}P^1$は$S^2\simeq SL(2,\mathbb{C})/B$、$B$は$SO(1,3)\simeq SL(2,\mathbb{C})$のBorel subgroup、という形でもとのLorentz群と関連するらしい。)なお(compactified) Euclid space $S^4$に対してはnull なobjectが存在しないので単なる$\mathbb{C}P^1$ fibration $\mathbb{C}P^3 \rightarrow S^4$ が定まる。twistor space $\mathbb{C}P^3$上の正則なベクトル束が$S^4$上のself-dual Yang—Mills equation の解と対応することを明らかにしたのがWard transformation でありADHM構成であった。このようにしてtwistor はself-duality と密接なかかわりを持っている。

Harmonic Superspace

Harmonic superspace はその上のsuper fieldがある種の$\mathcal{N}=2$ supermultiplet を導くような空間であり、$\mathbb{R}^{4|8}\times S^2$である。ここで$\mathbb{R}^{4|8}$は$(x^a,\theta^{\alpha}_i,\bar{\theta}^{\dot{\alpha}i}),i=1,2$でパラメトライズされる空間で、$S^2\simeq SU(2)/U(1)$である。この$SU(2)$は$\mathcal{N}=2$超ポアンカレ代数に作用する。最初に「ある種の」といったのは、$S^2$方向における微分がharmonic superspace上の関数に対するCauchy—Riemann conditionを与えるからである。すなわちharmonic superspaceは“性質の良い”$\mathcal{N}=2$ 超対称性理論を与える。

TTとHS

$S^2$を付すことによって理論に構造をあたえるこの両手法の関連はとりもなおさずself-duality とCauchy—Riemann conditionとの関係に帰すことができる。Cauchy—Riemann condition $\partial/\partial\bar{z} f(z,\bar{z})=0$の形式は一般にchiral condition と言ってもよかろう。一方でself-dual condition もこのchiral conditionの形に書くことができる。$F_{\dot{\alpha}\dot{\beta}}=0$は$[D^
{++},D^+_{\alpha}]=0$と等価。ここで$D^{++}=u^{+i}\partial/\partial u^{-i}$、$D^+_{\alpha}=u^{+\dot{\alpha}}D_{\alpha\dot{\alpha}}$、$u$は$S^2\simeq\mathbb{C}P^1$の座標である。(twistorの文脈でコホモロジーが色々出てくるのは高次元版Cauchy—Riemann conditionを処理するためとも言える。)この式はclassical master equationでもあり、ここからさらなる普遍性への扉が開かれる。

 参考文献

  1. R. S. Ward and R. O. Wells jr, "Twistor Geometry and Field Theory", Cambridge University Press, 1990
  2. A. S. Galperin, E. A. Ivanov, V. I.  Ogievetsky and E. S. Sokatchev, "Harmonic Superspace", Cambridge University Press, 2001

2015年3月29日日曜日

unshuffle

$L_\infty$-algebra の定義にunshuffleというのが出てきてすこし時間をとられたのでメモ。参考にしたのは nLab

定義 $\sigma \in \mathfrak{S}_{n,k}$がunshuffle であるとは、$0\leq k\leq n$であって$\sigma(1)<\cdots<\sigma(k)$かつ$\sigma(k+1)<\cdots<\sigma(n)$。


\[
\left(
\begin{array}{ccc|cc}
1& 2 & 3& 4 & 5 \\  1&3&5&2&4
\end{array}\right) \in \mathfrak{S}_{3,5}
\]
\[
\left(
\begin{array}{c|c}
1& 2 \\  2&1
\end{array}\right) \in \mathfrak{S}_{1,2}
\]
\[
\left(
\begin{array}{cc|}
1& 2 \\  2&1
\end{array}\right) \not\in \mathfrak{S}_{2,2}
\]

2015年1月16日金曜日

コンピュータリテラシー

情報リテラシーと言った場合かなりコンピュータリテラシーと混同されているように思われる。情報~コンピュータという構図は奇妙だ。ちゃんと分けてそれぞれの趣旨や目的を明確にして学習してほしい。とくに「コンピュータが使える」というのなら、しれっと英文にマルチバイト文字を混ぜたり、異なる改行コードを混在させたり、フォーマットを統一しているふりして適当なデータをよこしたりしないでほしい。なぜコンピュータを用いるのか?その根本は機械的処理にあったのではないか。機械的処理にコンピュータを使えないのならそれは「コンピュータが使える」とは言えないし、機械的処理にふさわしいデータとはどのようなデータなのか考えられないのなら、「コンピュータについて知っている」とすら言えない。そして機械的処理を行わないのならコンピュータを使用する必要すら無い!

問い:ウェブブラウジングと機械的処理との関係を述べよ。

2015年1月15日木曜日

FreeBSD

昨年の末までGentooを調子良く使っていたのだが、新年気を新たにとFreeBSDを入れてみることにした。ユーザー名に"."を使えるかどうかは自明ではないようだが、Mac OS X, Gentoo, そしてこのFreeBSDはOK。はずかしながらとうとうGentooで無線LANを動かすことができなかったのだが、FreeBSDではインストールの段階で自動認識してくれた。portage vs ports は好みが分かれるところだろうが、自分は毎回コンパイルオプションを聞いてくれるportsの方が好み。成功率もportageと比べるととても高い印象。(成功率、という表現はいかに私が怠惰かを表現しているわけなのだが)代数曲面描画ソフトsurfはたしか色々と依存性が複雑で前にDebianか何かにインストールしようとして悲惨なことになった覚えがあったのだが、問題なくmake installで入ったのには感動した。しかしxmonadはcore dumpしてしまう。twmが思ったよりも使いやすく(やはり怠惰ゆえなのだが)これに落ち着きそうだ。デスクトップ上にアイコンのような形で二次元的に最小化しておけるのが楽。タスクバーへの最小化は意外と使い辛い。......というわけで誰の役にも立たないただの日記であった。